劣後債発行、過去最高5780億円

企業が資本性のある資金を確保する動きが広がっており、負債でありながら資本としての性質も備える劣後債の10月の発行額は5780億円と単月ベースで過去最高となったようです。

そもそも劣後債というのは、普通の社債より返済の順位が低い代わりに、利率が通常より高くなるもので、負債とはいえ、一部を格付け会社が資本として認定するため財務の悪化を防ぐことができ、負債と資本の両面を持つことから「ハイブリッド債」とも呼ばれています。

財務悪化を防ぎつつ手元資金を確保したい企業と、金融緩和策で低金利が続く中、少しでも高い利回りを確保したい投資家の双方に需要があるようで、金融機関を除く事業会社の10月の発行額(個人向けを除く)は9月の2.4倍の多さとなっておいr、10月単月で4~9月累計の発行額を超えているのだそうです。

2020年度は、新型コロナウイルスの影響で6月まで発行が止まっていたのですが、足元で急速に発行が増えており、DMG森精機は償還期限がない永久劣後債を事業会社として初めて発行するようです。

長引く低金利の長期化で運用難に苦しんでいる投資家にとっては、劣後債は数少ない高利回りな投資先となっており、我先にとの取り合いになっているようで、通常の社債は日銀が金融政策の一環で買い入れを強化していることから、劣後債で運用成績を確保しようとしているのだとか。

現状の劣後債は投資家にも企業にもメリットが大きい資金調達手段になっており、今後も利用が広がりそうですね。

是非フォローしてください

最新の情報をお伝えします