全国のトラック運送業者で作っている団体が、会員の事業者の経営状況を分析した結果、57％が赤字となっているのだそうで、物流の「2024年問題」への対応が課題となる中、小規模な事業者ほど慢性的な赤字となっているケースが多いと分析されています。

これはトラック運送業者およそ5万社でつくる「全日本トラック協会」が行った2022年度の決算として報告された会員の2558社の経営状況を分析したものようで、運送事業が赤字となった事業者は57％となり、半数を超える事業者で赤字となっており、売り上げに対する営業損益の割合を示す「営業損益率」をトラックの保有台数別でみると、101台以上では平均でプラス1.7％と黒字だったのに対し、11台から20台は平均でマイナス1.2％と6年連続の赤字、10台以下では平均でマイナス3.6％と26年連続の赤字となっているようです。

団体によるば、トラックの保有台数が20台以下の事業者は業界全体の4分の3を占めているのだそうで、小規模な事業者ほど燃料費などのコストが上昇しても運賃などへの価格転嫁が難しく慢性的な赤字となっているケースが多いと分析されています。

物流業界ではトラックドライバーの時間外労働の上限規制などの適用が今月から始まり、輸送量の減少が懸念される「2024年問題」への対応が課題となっています。