オリンピックの経済損失

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、いよいよ東京オリンピックが史上初めて延期されるかもしれませんね。

これまで日本もIOCも開催する方向で動いていたようですが、ここにきてカナダのオリンピック委員会とパラリンピック委員会が2020年東京オリンピックに選手団を派遣しない方針を示し、これに続く国が今後続出してきそうですよね。

そんな中、 IOCは4週間以内に結論を出す考えを表明しましたが、どんなに開催したくても、他の国々が不参加となっては、オリンピックもやる意味がなくなりますよね。

とはいえ、ここまで大きくなってしまったオリンピック、簡単には中止・延期ができるようなものでもなく、民間試算によれば国内の経済的損失は延期の場合で6千億~7千億円にのぼり、中止となった場合、原因となったコロナによる影響も含め国内総生産が1.4%、7.8兆円減るとの見方があるのだとか。

一方で、宮本勝浩名誉教授が計算した結果によれば、延期の場合は約6408億円、中止の場合は約4兆5151億円となると発表しています。

いずれにせよ、大きな経済損失となるわけですから、日本としてはぜひとも開催したいというところなのでしょうけど、仮に開催したとして各国から選手や観客が来なかった場合、さきほどと同じとはいかないまでも大きな損失に変わりはありませんから、開催・延期・中止、いずれの結果にせよ、日本には大打撃となるでしょうね。

ただ怖いのは、今後、日本に向けられる世界の目であったりもしますよね。

IOCもそうですけど、当事国がいつまでたっても決断できないというのは、海外からすれば意思決定の弱さを露呈しているようなものですし、正直、現状の動きをみているとコロナウイルスなんてなかったかのように開催しようとしているように見えて、ちょっと日本のイメージが悪くなりそうですよね。

例えば、他の国が同じような状況になっていたとしたら、恐らく開催中止の声をあげるでしょうし、今回のカナダのような対応ができたら、しっかりと国民のことを考えた立派な国なんだななんてなると思うんですよね。

しかし、IOCも4週間以内に結論ということがいかに「アスリートファースト」になっていないのか、理解していないのではないでしょうかね?

ろくに練習することができないような状況が続き、そんな中でオリンピックの開催ともなれば、本末転倒のような気もするんですけどね。

しかし、日本と同じく、IOCも事なかれ主義だったとは、ちょっと残念ですよね。

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