FRB資金供給

FRB(米連邦準備理事会)の資金供給が過去の量的緩和並みに膨らんでいるのだそうで、短期金融市場のドル需要に対応した結果、FRBの総資産は約半年で1割にあたる約4000億ドル、日本円にして約44兆円も増えたのだとか。

FRBが6日朝に通知した供給する入札には、金融機関から572億ドルの応札が集まっており、これは供給予定の300億ドルの約2倍、依然ドル資金の需要が強いことを示しており、FRBはこうした取引のほか10月以降は短期国債を月600億ドルも購入しています。

FRBの資産は直近で4兆1000億ドル台後半で、臨時の資金供給を始める直前の19年9月半ばと比べ4000億ドル(約10%)ほど増え、10~11年の「QE2」(量的緩和第2弾の際の月750億ドル)や12~14年の「QE3」(最大月850億ドル)に近い規模になっています。

FRBはこの資産の拡大について「QEではない」と説明しており、今回はあくまで短期金利を政策金利に誘導するための技術的措置と位置づけています。

QEというのは、英語表記で「Quantitative Easing」の略で量的緩和策のことで、中央銀行が、景気や物価を下支えするために、マネタリーベースなどの「量」を操作目標として、市場に大量に資金を供給する金融緩和政策。

アメリカで行われているQEのうち、2008年11月~2010年6月までが「QE1」、2010年11月~2011年6月までが「QE2」、2012年9月~2014年10月は「QE3」と呼ばれています。

とはいえ、市場の受け止めは異なり、資産拡大と株価が上昇した時期が重なっていることから、株式市場では「QE4」(クレディスイス)とみなす向きが多く、一部に流動性相場との見方もあるが、米短期市場だけでなく、世界の金融資本市場の安定につながっている面は大きい。

FRBは、4月ごろまで資金供給を増やす方針のようですが、パウエル議長は1月下旬に増加ペースを緩めていく考えを示してはいますが、経済環境次第では、金利上昇圧力が高まる場合、資金供給量を一段と増やす必要が出てくる可能性は残ります。

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