レバノンがデフォルトへ

レバノンが、今月9日に償還期限を迎える外貨建て国債12億ドル、日本円にして約1260億円の返済を財政難を理由に見送るのだそうです。

近年の経済の低迷や放漫な歳出で財政危機に陥っていたレバノンですが、今後、債務再編による財政再建を目指すようですが、長年の汚職や政情不安を解消できず既に破綻寸前の経済が緊縮財政でさらに痛み、政治混乱が加速する恐れがり、深刻な状況となっているようです。

レバノンは経済低迷により外貨準備高が急減し、公的債務残高は国内総生産(GDP)の約170%と世界でも最悪レベルになっています。

ディアブ首相は「国が対処できる債務水準を超え、危険水域に低下した外貨準備は国民のニーズのために使う必要がある」と説明し、銀行などに債務再編を求める方針を示したが、協議は難航しそうで債務再編に向けてすべての債権者との交渉に臨むようです。

これまでも財政悪化に苦しむレバノンは昨年10月、通信アプリの無料通話への課税案を発表したのですが、市民の抗議デモによってこれを撤回、しかしその後、国際送金や米ドル預金引き出しを制限したことにより、通貨レバノン・ポンドの急落を招き、反政府デモで暴徒化した市民と治安部隊の衝突も起きていました。

今後の債務再編で、政府は痛みを伴う改革や緊縮策を余儀なくされるのですが、国民の反発が激化する可能性もあり、いかに柔軟な対話を行いながらデフォルトを解消するのかが鍵となってきそうです。。 

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