世界の社債発行が最高に

世界企業の4月の社債発行額は6314億ドル、日本円にして約67兆5000億円となり、過去最高を更新したのだそうです。

日米欧の中銀は資金繰り支援策として社債購入を拡大しており、新型コロナウイルスの感染拡大で売上高が急減する中でも、多くの企業は調達コストを大きく増やさず資金を確保できているようで、欧州中央銀行(ECB)は計7500億ユーロの資産追加購入を決め、欧州4月の発行額は1497億ドルと3月と比べ2.2倍になったようで、さらに中国でも4月の発行額が1612億ドルと最高となり、金融や鉄鋼、ホテルなど幅広い起債が相次いでいるのだそうです。

世界と比べると銀行融資など間接金融が多く、社債市場が小さい日本でさえ、日銀が社債購入を広げ、5月20日に初めて残存期間が3~5年の社債を2001億円購入していますし、複数の投資家によれば新型コロナによる外出自粛で業績悪化が懸念されているANAホールディングスや三越伊勢丹ホールディングスも対象となっていたようで、20日までに発行条件が決定した日本企業の国内発行社債は5050億円と前年同期比で4割も増えたのだそうです。

また近々えは、ヤフーを傘下に持つZホールディングスが2000億円規模の社債を6月に起債する準備を進めているのだそうで、5月に入りようやく本格稼働を始めた今年度の新規投資マネーを取り込み大型調達を目指しているようで、年限は1.5、3、5、7、10年などの複数本立てが検討されており、すでに非公式に複数の投資家に投資意向を探っており、発行総額は需要に応じて2000億円規模を視野に入れているのだとか。

社債というのは、企業が資金を調達する手段の一つとなっており、日本では一般的な銀行借り入れよりも中長期の資金を安定的に調達しやすく、社債の買い手は主に保険会社や銀行、資産運用会社などが担っています。

発行金利は基準となる国債利回りなどに企業の信用力を映した上乗せ金利(スプレッド)を加えて決まり、企業は発行時に決めた利息を投資家に支払い、満期に元本を返済することになります。

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