5月の銀行融資残高

全国銀行協会の発表によれば、全国の銀行の貸出金残高が5月末に531兆6013億円となり、前年同月比で6.4%増えたのだそうで、この伸び率は統計を始めた1999年10月以降で過去最高となったのだとか。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ外出自粛や営業停止が長引き、資金繰りが厳しくなった企業への融資が増えたことが要因となっており、3月に始めた日本政策金融公庫などに申請が殺到したことを受けた新たな措置として、5月から民間金融機関による実質無利子・無担保融資も始まり、5月中旬以降に実行が本格化したとみられ、貸し出し全体を押し上げているようですね。

5月の伸び率は11年ぶりの高水準となった4月(4.0%)を上回り、3メガバンクなど大手行の残高は8.9%増となり、地方銀行の5.1%増を上回ったようです。

日銀は6月にも中小企業の資金繰り支援に向けた民間金融機関への新たな資金供給を始め、夏場にかけて企業からの支援要請は増えるとみられており、今後も融資残高の伸びは続きそうだということです。

コロナの影響を受けている企業に対する資金繰り支援や金融市場の安定確保のため、日銀は政府と連携し様々な対応を実施しているのですが、今後の不安がないのかというと疑問は残っており、企業の支払い能力の低下によって経営破綻などが増加し、これが金融システムに波及すれば、一段の経済の落ち込みや金融市場の混乱につながりかねないとの見方もあります。

日銀の国債保有残高(国庫短期証券を含む) は500兆円を突破しており、2019年度末の名目GDP、約552兆円にも匹敵する額となっています。

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