銀行第4の業務

銀行の三大業務は預金融資為替で、これに各種サービスが加わっていて、融資で金利を稼ぎ、為替とサービスで手数料を稼ぐことになります。

利ざやを取る融資では、企業が設備投資意欲を持っているときは稼ぎ頭ともなるのですが、現在のような不景気、またはコロナ自粛などのようなことが起こると不振に陥りがちで、企業の業績が悪くなれば、自ずと賃金も低下するので、個人預金も増えません。

マイナス金利でもありますし、預金を勧誘しその金利差で設ける金利収入だけでは生き残ることが困難な時期になってきており、今、銀行で見直されているのが非金利収入と言われる手数料。

英単語で「利用したことに支払うお金」という意味を持つfeeというのですが、サービスの対価として手数料を受け取るビジネスのことをフィービジネスというのですが、今ここに銀行が注目しているというわけです。

考えるだけでも、送金、口座振込などの為替やATM利用手数料などで、最近では口座維持手数料を導入しようという動きも加速し始めていますよね。

一つ一つの金額は小さくても景気の変動に左右されることなく、一定の比率で必ず徴収できるというメリットがあり、今銀行が最も力をいれている収入源と言っても過言ではないでしょう。

さて、銀行のフィービジネスについては、銀行、保険、証券の垣根が低くなり、取扱商品が拡大したことによって加速し、1998年には投資信託の販売、2002年から銀行の窓口で個人年金保険の販売が始まり、2007年には全面解禁され、銀行による窓口販売を含め、投信・保険・証券など他業態の金融商品を取り次ぐことで手数料を稼ぐようになります。

また、国債・外貨預金・投資信託・保険を「預かり資産」と呼び販売に力を入れており特に投信と保険は販売手数料が高く、投信会社や保険会社に対して強気の販売手数料を設定していたりします。

また大手銀行では、法人向けのフィービジネスに取り組み始め、業績不振に陥った企業に対し、経営アドバイスを行う事業再生業務や、不採算事業部門の売却や企業買取の仲介役を担い、多額の仲介手数料を稼ぎ始めています。

現在、銀行は「従来のビジネスモデルだけでは生き残れない」とさえ言われています。

従来の銀行の姿である「お金を集め、それを運用する」ということ、つまり三大業務は「預金」「融資」「為替」だけで運用し、新しい波に危機感を感じ取れない銀行はきっと淘汰されていくはずです。

是非フォローしてください

最新の情報をお伝えします