世界経済の危機

国際通貨基金が発表した最新の世界経済見通しによれば、世界の現状を「グレート・ロックダウン」と表現しています。

これは第2次世界大戦後、世界が直面する最大の危機となっており、1930年代の大恐慌以降、最大の経済的惨事で、残念なことにいまや世界は大国間の溝が深まるばかりです。

思い起こせば3ヶ月前。

中国で武漢が封鎖されたとニュースが入った当時、誰もが人事のように考え、ある意味楽観的にことの成り行きを見守っていたのですが、いつのまには、コロナウイルスは全世界へと広まっていき、現在の状況に陥っています。

IMFによれば、各国の政策立案者が世界レベルでの対策を講じられない場合、景気後退の状態が2021年まで継続するリスクがあるとし、直近の予測に基づく今年の世界経済の実質成長率は3%のマイナスと、08年に世界を襲った金融危機以後をはるかにしのぐ落ち込みとなる見通しだとしています。

さらに感染抑止のため各国で行われている大規模な封鎖措置が世界経済を劇的に縮小させると指摘し、21年に入れば部分的に回復するともみていますが、感染拡大前の成長率には届かず、回復の強さ自体も現時点では非常に不透明だとしており、そのうえで「成長率は予測をさらに下回る恐れがある。むしろその公算が大きいのではないか」と警鐘を鳴らしています。

ロックダウンという強い移動制限によって直接的な影響を受けるのはレジャー、外食・宿泊、輸送、教育などサービス関連の消費で、主要国では消費全体の25%程度を占めており、強力なロックダウンの実施により、こうしたサービスの消費が9割程度減少すると仮定すると、1カ月でその国の消費全体を1.9%近く押し下げると見込まれています。

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