3メガバンク、23年春の新卒採用3分の1

三菱UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3行が2023年春の新卒採用計画数を今年春から13%少ない計1100人とするのだそうで、店舗の統廃合や事務の効率化を急ピッチで進めてきたことなどを背景に、5年前の約3200人と比べ、およそ3分の1に抑えるようですね。

計5000人以上を採用していた直近ピークの16年に比べると8割程度少ない採用人員数で。店舗事務などの効率化などにより、メガバンクの従業員数は減少する方向で、三菱UFJ銀行とみずほ銀行は店舗の統廃合にも踏み込んでおり、事務を中心に担っていた一般職区分を廃止する銀行もあり、人員数の減少が加速しています。

23年卒採用の22年比減少率が最も大きいのは三菱UFJ銀行で、22年4月の実績より16%少ない320人で、このうち総合職は270人、ビジネス・スペシャリスト(BS)職と呼ぶ一般職を50人とする予定で、三井住友銀行は同15%減の400人、みずほフィナンシャルグループは7%減の380人を採用する計画となっています。

各行とも全体の採用を絞る一方、専門人材の採用は強化する方向で、三菱UFJは人材の奪い合いとなっている金融工学やシステムに強い学生をひき付けるため、大卒1年目から初任給が1000万円以上となる可能性のある人材の採用を22年4月に続けて実施するようで、各行ともデジタルなど専門人材の採用を強化しており、争奪戦が激しくなりそうです。

三井住友銀行は総合職のうちビッグデータや人工知能(AI)、フィンテックなどIT(情報技術)関連業務に従事する「デジタライゼーションコース」の募集人数は8人前後で、22年卒の実績(1人)に比べて増やす予定で、みずほも科学技術や数学などにたけた「STEM人材」を例年全体の10〜15%程度採用しているが、これを拡大する予定です。

フィンテックなど新技術を生かしたサービスが次々台頭するなか、デジタル開発力は金融分野でも競争力の源泉となり、ある米銀では社員の約5人に1人がエンジニアといわれ、日本の銀行はまだ見劣りし、各行ではデジタル分野の研修などで社員の再教育にも力を入れているが、若手の専門人材の登用や配置転換を進め、デジタルトランスフォーメーション(DX)をてこ入れしたい考えです。

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