日本版MaaSのモデル

日本版MaaSの実現に向けたモデルとなる15事業の実証実験がスタートすると発表されましたね。

MaaSというのは、Mobility as a Service(モビリティアズアサービス)の略となっていて、まだまだ新しい考え方のため、現状定義にばらつきがみられるのですが、一般的には「あらゆる交通手段を統合し、ワンストップで予約・決済・利用できるようにする概念」と言われています。

国土交通省は、MaaSなどの新たなモビリティサービスの推進を支援する「新モビリティサービス推進事業」について、事業の熟度が高く、全国の牽引役となる先駆的な取組を行う「先行モデル事業」として、2019年に19事業を選定した のですが、今回は、これらの事業主体から提出された申請を踏まえ、準備が整った15事業に対して第1弾となる助成金の交付を決定したのだそうです。

今回、助成金交付が決定したのは、大都市近郊型・地方都市型が日立地域MaaS実証実験(茨城県日立市)、顔認証やアプリを活用するキャンパスMaaS及び医療MaaS実証実験(茨城県つくば市)、社会実装に向けた前橋版MaaSの実証(群馬県前橋市)、神奈川県における郊外・観光一体型MaaS実証実験(神奈川県川崎市・箱根町)、2019年度静岡型MaaS基幹事業実験(静岡県静岡市)、まちなか自動移動サービス事業実証実験(兵庫県神戸市)。

地方郊外・過疎地型では、こもののおでかけをMaaSで便利にするプロジェクト(三重県菰野町)、相楽東部地域公共交通再編事業(京都府南山城村)、定額タクシーを中心とした過疎地型Rural MaaS実証実験(島根県大田市)、庄原地区先進過疎地対応型MaaS検討・実証プロジェクト(広島県庄原市)。

観光地型では、会津Samurai MaaSプロジェクト(福島県会津若松市)、志摩地域観光型MaaS実証実験(三重県志摩地域)、大津市中心市街地及び比叡山周辺の活性化を目指した大津市版MaaS実証実験(滋賀県大津市)、瀬戸内の復権へ海・陸・空の自由な移動網による国際観光先進都市の創造(瀬戸内エリア)、八重山Maa化事業(沖縄県八重山地域)。

残りの4事業についても準備が整い次第、交付決定する予定なのだそうですよ。

このMaaSが普及すれば、自家用車を持っていなくても、ドアツードアに近い感覚で公共交通機関を利用できるので、利用者の利便性は格段に向上するとも言われていて、ヨーロッパのほうでは既にMaaSが実用段階に入っているのだそうで、デファクト・スタンダードとなりそうなアプリも登場しているのだそうですよ。

日本において注目を集めているのは、トヨタ自動車とソフトバンクが設立した新会社「MONET Technologies」で、2020年代半ばまでにトヨタ自動車のモビリティサービス専用次世代電気自動車「e-Palette」を用いて、移動中に料理を作って宅配するサービスや移動中に診察を行う病院送迎サービス、移動型オフィスなどのサービスを始めるのだそうですよ。

将来的には、グローバル市場も視野に入れて事業を展開するということですから、この分野で後発とはいえ日本企業が世界スタンダードを作り上げることができるといいですね。

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