ずさんな助成金チェック

助成金が適切に支出されているかどうかのチェックをしていなかったのだそうですね。

このずさんなチェックは、政府が力を入れている本年度の予算、二千億円に上る「企業主導型保育事業」の助成金で、内閣府は委託先の公益財団法人「児童育成協会」に任せきりにしていたようで、さらに任された協会側は、審査に当たっているのは多くが専門知識のある職員ではなかったのだそうで、なんでも「数をこなすのが大命題だった」のだとか。

まぁ、このようなずさんな対応をしてしまう協会もさることながら、丸投げ状態の内閣府が消費税増税を謳っているのですから、呆れてしまいます。

まずは自らの環境を整備してから、国民に負担を求めろっていう感じですよね。

そもそも、企業主導型保育事業の国の予算は、毎年消化できていなかったにも関わらず、年々増額されていたようで、本年度は初年度の約二・五倍にも膨れ上がっているようで、そもそもこの背景には、安倍政権が2020年度末までに待機児童をゼロにするという公約を掲げ、切り札として企業主導型の整備目標を高くしてきたことがあります。

従来、認可保育所を開設する場合、自治体の担当課と事前に協議し、運営実績や財務状況などの審査を受け、認可されなければならないはずなのですが、この企業主導型においては、自治体の認可がいらない「認可外」となっていて、児童育成協会の審査は基本的に書類のみとなっているようで、そのせいで保育実績のない業者も続々参入してきているのだとか。

まぁ、こんなことを一般の企業が行なって仕舞えば、一発で倒産。

経営者なら「ダメ経営者」の烙印を押され、借金まみれになるんですけどね。
(だから、日本は借金まみれなのか・・・)

また、恐ろしいことに協会の担当者は、助成の審査方法について「申請してきた事業者に、建設業者二社以上から見積もりを取らせ、価格の低い方に決めている」のだそうで、これって意味あるんですかね?

もちろんビジネスにはスピードが必要ですけど、ただ早いだけでは意味がありません。

また「何千もの申請があり、数をこなすのが大命題だった」のだそうで、これこそ日本が無能な労働者ばかりだといわれる所以ですよね。

そもそも2018年度は4887施設の申請を受け付け、3817施設の助成を決定したのだそうですが、審査に当たった協会職員は、今年3月時点で派遣職員を含め、たったの50人余だったのだとか。
・・・おバカすぎて話になりません。

会計検査院は今年4月に「助成金審査が不十分」として内閣府に改善を求めたようですけど、決定した人はしっかりと責任をとって欲しいものです。

ちなみに同院の検査では、平均定員充足率が50%に満たず利用が低調な施設へ少なくとも計約31億7千万円、設備基準を確認せずに整備を始めて開設に至っていないなどの施設へ計約6億9千万円が助成されていたのだとか。

本当に日本の役所は変わるべきですよね。

日本の労働力の生産性がないということは世界でも有名ですし、その本丸がお役所だということに気づいて、自ら改善して欲しいものです。

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