Buzzreach シリーズA総額6.6億円の資金調達

製薬企業と患者を直接つなぎ治験から市販後マーケットまでの課題解決を支援するプラットフォームサービスを展開している株式会社Buzzreachが、グロービス・キャピタル・パートナーズをリード投資家として、既存のモバイル・インターネットキャピタル株式会社、株式会社ANOBAKAを引受先とした第三者割当増資により、シリーズAラウンドで総額6.6億円の資金調達を実施。

今回の調達により、創業からの累計資金調達額は、10億円を突破。

新型コロナウイルス感染症というパンデミック環境の中、「新たな治療法を1日も早く患者さんへ届ける」というミッションの元、昨年度売上対比500%アップという業績(FY22・5月期)を残すことができ、このパンデミックの影響もあり、如何に新薬承認プロセスである治験を効率化することで患者さんはもとより、世の中へ与えるインパクトが大きいかを実感しました。

今回調達した資金は、大学病院や中核病院向けのクラウド型治験業務管理システム「Study Works」の開発および営業・採用・サポート体制の強化に充当し、さらにこれまでの既存プロダクトとの連続性を持ったプラットフォーム事業への拡大に合わせた開発・採用・組織体制の強化を図ってまいります。

シリーズA引き受け先:

  • 新)グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社(東京都千代田区、代表取締役:堀 義人)
  • 既)モバイル・インターネットキャピタル株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:海老澤 観)
  • 既)株式会社ANOBAKA(東京都渋谷区、代表取締役:長野泰和)

調達方法:第三者割当増資
調達金額:約6.6億円

Study Worksについて

主軸プロダクト

Study Worksは治験実施医療機関向けに開発された治験業務管理システムで、治験の実務を担う治験コーディネーター(以下、CRC)を中心に関わるステークホルダー(製薬企業・CRO・患者・医療機関内の他部門等)との業務管理がワンストップで可能になります。

治験実施医療機関での業務管理の現状は、ホワイボードやCRC個人の手帳等で管理されているケースがまだまだ多く、Ongoingで数百本の治験を実施している大学病院や中核病院では、実施している治験の状況やプロジェクト管理、タスク管理、リソース管理、請求管理、製薬企業側とのやり取り等が膨大にあり煩雑化してしまっています。

ここを一元化することで円滑に治験を実施/管理していただき、状況共有も関わるステークホルダー別に可視化することが可能になり、Study Worksのもう一つの提供価値として周辺医療機関(サテライトサイト)に治験情報を共有し、候補患者の紹介を管理する被験者募集促進機能も搭載しております。

これまで200試験以上の支援実績があり、当社の一番の強みでもある被験者募集支援も機能として搭載することで、治験実施医療機関内のみで治験参加患者の確保をする課題を解決することがででき、治験全体スピードアップに繋がります。

治験プロセスの効率化から患者情報収集、そして創薬へ

プラットフォーム活用について

日本では年間800本ほど、毎年新規の治験届が申請されており、このうち60%~70%は計画通りに治験を終えることができていません。

この背景には、治験の計画から承認申請まで長いプロセスの中にさまざまな課題が発生しており、当社のプラットフォームでは、「フィージビリティ支援機能」でこれまでアナログだった治験実施候補施設の実施可能性調査をスピーディかつ効率的に実施、調査結果はリアルタイムに集計され、調査内容は各製薬企業毎のDBとして蓄積されるため、未来においての新たな調査を行う際に役立てることができる他、DPCデータ等の医療機関診療データとの連携を行うことにより、より精度の高いフィージビリティ結果を出すことが今後は可能となります。

治験が開始された段階で重要となってくる医療機関内で発生する膨大な治験管理業務を「Study Works機能」で一元管理することで、管理工数を削減。医療機関と製薬企業(CRO含む)、医療機関と患者、医療機関の他部門間の業務を効率的に管理、可視化します。主にはCRCが担う治験業務の一元化、製薬企業(CRO含む)との進捗管理や登録患者状況のやり取りの一元化、担当患者管理の一元化、医療機関内の他部門間業務(請求管理・検査依頼等の支援)の効率化が可能となります。


そして、重要な患者エントリーの支援においては、Study Works内のオプション機能で地域住民、周辺医療機関/医師への治験情報共有、関連病院(紹介専門のサテライトサイト)等からの患者紹介管理が可能なため、患者登録の促進にも大きく寄与します。

治験に参加した患者の服薬管理や来院スケジュール管理は「tudy Concierge」でCRCと患者が効率的に行うことができ、脱落防止に寄与し、全ての患者の管理情報は同プラットフォームで管理が可能になり、同プラットフォームでは、薬が承認された後のマーケティング支援も可能となり、エンドユーザーとなる患者の声をSNSで収集する『ミライク』および日常的に利用できるePROアプリ、『VOICE』を用いてリアルな患者の声を製薬企業へフィードバックし、製品改善や新たな創薬へと繋ぎます。


このプラットフォームが効率的に機能し、サイクルとして循環していくことで日本やこれから新薬開発が増加するASEANエリアなどの新薬開発プロセスの改善、そして患者のリアルな声を届け、本当に今必要とされている新たな治療法を1日でも早く確立することに貢献することが可能となります。

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