厳しい中小企業の資金繰り

日本の経済では中小企業は重要な位置を占めているのですが、1980年以降、廃業する数値が起業する数値を上回るという状況が続いており、バブル崩壊後の長期不況のなかで経営不振が続いています。

この不振の最大の原因は、実体経済の低迷にあると考えられており、さらにこの低迷を促進している原因が金融機関にもあると考えられています。

というのも、金融機関からすれば、中小企業への貸し出しは、金額が小さい割に審査などに手間がかかってしまううえ、その手間を省くために土地を担保としようとするのですが、中小企業は大抵の場合土地を持っていませんから、資金を借りにくい状況にあるのです。

というのも中小企業は世間の好景気・不景気に大きく影響されますので、世間の状態によって売上や利益などの業績が大きく変動することから、貸し倒れを懸念する金融機関から安定して資金を借りることが難しくなっているわけです。

金融庁が実施している中小企業へのアンケート調査でも、金融機関が中小企業の中でも貸しやすい優良企業にばかりお金を貸したがり、審査に手間のかかる企業には積極的にお金を貸そうとしないなどの実態が浮き彫りになってきており、このような状況を金融庁では「日本型金融排除」と呼んでいます。

日本型金融排除

この言葉は、2016事務年度の金融行政方針を公表した際に登場した言葉なのですが、その意味は、お金を借りることのできるはずの企業のうち、実際には「銀行等から排除されている」、つまり借りることができないものもあるのではないかという金融庁の仮説で、担保や保証がなくても事業に将来性がある場合、信用力は高くないが地域に無くてはならない場合などには積極的に融資するように促しているのですが、銀行側からすれば、少ない貸出利ざやで収益基盤を確保しますから、貸出先を増やす必要があるとはいえ、過去の不良債権の経験があり、より返済可能性が高い企業、担保・保証が十分な企業を選ぶ傾向は未だ根強く残っています。

リレーションシップバンキング

これは、金融機関が「借り手である顧客との間で親密な関係を継続して維持する」ことにより、外部では通常入手しにくい借り手の信用情報などを入手し、その情報を基に貸し出し等の金融サービスを提供するビジネスモデルで、日本においては主に信用金庫、信用組合などの狭い地域に密着した経営を行う比較的規模の小さな金融機関が担ってきました。

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