銀行の新規貸出金利、13年ぶりに高水準

日銀が発表した2025年3月の貸出約定平均金利によれば、国内銀行の新規貸し出しの平均金利は1.262%となり、11年10月以来、約13年ぶりの高水準となっています。

1年未満の短期の新規貸出金利を中心に伸びているようで、日銀による利上げ分を貸出金利に反映する動きが広がっています。

短期の新規貸出金利は、3月に1.054%と約10年ぶりに1%台となり、都市銀行が2月の0.664%から3月に1.013%、地方銀行は0.976%から1.209%、第二地方銀行は1.160%から1.375%にそれぞれ上昇。

日銀は1月の金融政策決定会合で政策金利(無担保コール翌日物レート)を0.25%から0.5%に引き上げ、日銀の追加利上げを受け、メガバンクや地銀の間では、3月から貸出金利の基準となる「短期プライムレート(短プラ)」を引き上げる動きが相次いでおり、貸出金利の上昇は銀行の業績を押し上げているようで、地方銀行の25年3月期の決算では、上場する73行・グループの連結純利益の合計が前の期比29%増の1兆2519億円となった。利息などから得る資金利益は3兆9557億円と10%増えています。