都の保有資金、減

東京都の保有資金が9年ぶりに減る見通しとなっているようですね。

2019年度の平均残高は6.4兆円となり、比較できる2006年度以降で最高だったのだそうですが、2020年度は自治体間の税収格差を縮める措置の影響によって年度当初の計画ベースで5.7兆円が見込まれていて、さらに新型コロナウイルスへの対策政策により、さらに下振れする公算が大きくなりそうなのだそうです。

保有資金は徴税や都債の発行で得られたお金から様々な事業の実施に使う分を差し引いたもので、年度ごとに平均残高がまとめられていて、基金も含み、財政の全体像を示しています。

これまで保有資金は19年度まで8年続けて増えていたようで、長期の景気回復で企業からの税収が好調だったことが影響し、19年度はアベノミクス前の11年度の3.7兆円から7割増えていたのだそうです。

とはいえ、流石にコロナウイルスの影響により20年度にその勢いが止まるのは確実となり、都が4月にまとめた20年度の「公金管理計画」によれば、20年度の平均残高は19年度比で7千億円減るのだそうで、「税収が多い大都市から少ない自治体にお金を配分する偏在是正措置で税収が減る影響が大きい」(会計管理局)のだそうです。

とはいえ、計画には新型コロナ対策による支出はほぼ織り込んでいないのだそうで、都はこれまでに計約1兆円の対策事業を編成したのですが、大きな経済環境の変化や災害に備え積み立ててきた財政調整基金を財源に充てる考えのようで、基金は19年度末の約9千億円から500億円に縮小するのだそうです。

その一方で、保有資金を増やす材料は少なく、感染拡大による景気の悪化で企業からの税収は当初の想定から減るでしょうし、保有資金を預金や国債、地方債などで運用しているとはいえ、超低金利で運用収入も見込みづらく、19年度は平均残高が過去最高だったにもかかわらず、運用収入は23億円で最低だったようです。

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