政投銀が50年債発行へ

日本政策投資銀行が、7月中旬にも50年物の債券を発行するようで、これまで50年債は不動産などインフラ系事業会社の発行はあったが、金融機関では初めてとなります。

発行額は100億円で表面利率は1%弱になる見通しで、超長期債の発行主体の裾野が広がることで、市場の成長につながりそうですね。

政府系の金融機関や独立行政法人が出す「財投機関債」として発行するようで、生命保険会社や年金資金の運用先などとして需要を見込んでおり、満期まで数十年かかる保険に見合った長期の運用が求められる生保にとって50年債は有望な投資先となります。

預金を持たない日本政策投資銀行は、投融資の原資を政府からの財政投融資と財投機関債で調達する資金でまかなっており、電力や空港などインフラ系の企業を融資先に持つため、長期の資金を確保する重要性は大きく、50年債を発行することで投資家の幅を広げ、安定的に資金調達できる体制につなげていきたい考えのようですね。

50年債は2019年4月に三菱地所が国内で初めて発行したのですが、民間企業に比べ安全性が高いとされる財投機関債で50年物が発行されることで、他の財投機関の発行に向けた呼び水になる可能性があります。

財投機関債とは

財投機関債というのは、財投機関が民間の金融市場において個別に発行する債券のうち、政府が元本や利子の支払いを保証していない公募債券で、平成13年度の財政投融資改革において導入され、現在、財投機関の資金調達手段の一つとして機能しています。

発行体の信用力に依存した普通社債(Straight Bond)と担保となる資産の信用力に依存した資産担保証券(Asset Backed Securities)の二種類に大別されます。 

是非フォローしてください

最新の情報をお伝えします