国債依存度45.4%

国民への現金10万円の一律給付を盛り込むために組み替えた2020年度補正予算が4月30日に成立し、補正予算の総額は25兆6914億円、10万円給付費用として12兆8803億円が計上されました。

今回の組み替えにより増えた歳出の財源は全て赤字国債の追加発行で賄うことになるようで、20年度補正の赤字国債発行額は23兆3624億円となり、補正として過去最大の発行額となるようです。

また補正後の新規国債発行額は58兆2476億円となり、過去最大を更新し、歳入に占める借金の割合は当初予算段階では31.7%、幻の補正段階では41.3%だったが、組み換えの補正により45.4%となりました。

補正予算には、経済の停滞による税収減は織り込まれておらず、今後、歳入の減額補正があれば、国債依存はさらに高まることになり、麻生太郎財務相は、28日の衆院財務金融委員会で「50%を超えるのは間違いない」との認識を示し、もし50%を超えれば、リーマン・ショック後の2009年度の51.5%以来となるのだそうです。

国債依存度が高まると、財政の自由度が失われ財政の硬直化がもたらされることになります。

かつて日本は第2次世界対戦後、財政法の均衡財政主義を順守し、昭和40年度まで国債を発行しなかったのですが、昭和40年度の補正予算で初めて赤字国債を発行することとなりました。

しかし昭和40年度を除けば、昭和40年代は建設国債が発行されるにとどまっていたのですが、第1次石油ショック後に赤字国債が発行されるようになり、昭和54年度の国債依存度は34.7%にまで達していました。

その後、バブル景気により、平成3年度には赤字国債への依存から脱却し、国債依存度も9.5%にまで低下していたのですが、ところが平成6年度からは再び赤字国債の発行が開始されることとなりました。

いまや日本の財政資金は、歳入の半分を国債で調達しており、財政膨張によっ
て税収不足となり不足する財政資金を赤字国債発行で無制限に調達する構図と
なっています。

本来、財政法第4条は赤字国債の発行を禁止しているはずなのですが、一体政府のモラルはどこにいったのでしょうね?

まぁ、昨今のコロナウイルスに対する施策を見ている限り、あのような体たらくの政府が一両日中にできあがるものではありませんから、平和ボケとバブルの時代をいまだにひきづっているのかもしれませんね。

原点回帰して欲しいものですね。

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