仮想通貨の銀行

ネットワーク上で電子的な決済の手段として広く流通している仮想通貨ですけど、このたびスイスで仮想通貨の企業2社が銀行と証券業務の免許を取得したのだそうで、これによって世界で初めて仮想通貨の銀行が誕生する可能性が高まったのだそうですよ。

この流れは、スイスの金融当局が、SygnumとSEBAという仮想通貨関連企業2社に銀行と証券業務の免許を発行したのだそうで、さすがは金融立国のスイスですね。

そもそもスイスにある大銀行は「スイス銀行」とも呼ばれていて、世界の富裕層が好んで資産を預けており、これまでは各国政府が預金者の個人情報開示を求めても応じない高い守秘義務を持っていました。

漫画のゴルゴ13でも、依頼の金額がスイスの銀行口座に振り込まれていますからね。

しかし、近年では国際的な脱税防止のため情報開示には応じるようになっています。

もともとスイスはオーストリアと並び「永世中立国」であり、「銀行守秘義務」も法律で定められていて、スイスのプライベートバンクは古くから世界中の資産を引き付けて来ました。

そのスイスが、暫定的とはいえ、仮想通貨の関連企業2社に銀行・証券業務の免許を与えるというのですから。こと金融に関しては柔軟であることは間違いないですね。

しかし仮想通貨であれば、インターネット上で完結しますし、わざわざ銀行業務にまで参入してくるというのは一体どういうことなのでしょうかね?

今回ライセンスを取得した2社は、機関投資家や企業向けのデジタル資産プラットフォームを目指すとしていて、SEBAクリプトの発表によれば、今回のライセンス取得を受け、2019年10月上旬に新しい取引プラットフォームを開始する予定となっているようで、SEBAは、プロのトレーダーや企業、機関投資家がデジタル資産への投資や保管、取引、借入をすべて1か所で行えるようなプラットフォームを目指すのだそうですよ。

フェイスブックが発行を計画している仮想通貨「リブラ」というものがあるのですが、こちらは世界中の人々に安価な金融サービスを提供する可能性がある一方、犯罪に悪用されるリスクも懸念されていますから、今後の展開がどのようになっていくのか注視しておく必要がありますね。

このLibraについては、デジタル通貨を支える技術のセキュリティ脆弱性を発見した研究者に対して報酬を支払うことを明言しておきますし、実稼働した際の未知なる問題が気がかりですね。

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