フィンテック、巨大銀を逆転す

ITと金融を融合したフィンテック企業の利益が拡大しているのだそうで、世界の金融大手の2020年4~6月期決算では、フィンテック勢の利益が日米欧の大手銀を上回っており、株式時価総額にとどまらず、業績でも逆転が始まっているのだそうです。

最終損益

「フィジカル(実物)からデジタルへのシフトが一過性ではない強い追い風になる」。

オンライン決済大手のペイパル・ホールディングスが開いた決算説明会では、ダン・シュルマン最高経営責任者(CEO)が期待をあらわにしており、ペイパルの4~6月期の純利益は前年同期比86%増の15億3000万ドル(約1600億円)と過去最高となったのだそうで、コロナ禍でインターネット通販市場が伸び、決済サービスの総額が3割増えているようです。

また中国勢の躍進も目立ち、騰訊控股(テンセント)のフィンテック・法人向けサービス事業の粗利益は4~6月期に57%増の12億5000万ドルとなり、中小の小売りや外食などでスマホ決済「微信支付(ウィーチャットペイ)」のシステムを取り入れる動きが広がっています。

アリババ集団の4~6月期決算では33%出資する金融会社アント・グループの持ち分法利益が4億ドル強で、アント・グループの純利益は約13億ドルとみられる。

スマホ決済「支付宝(アリペイ)」を軸に、スマホ銀行や資産運用などの金融サービスが拡大している。

フィンテック勢の利益水準は金融グループ大手に並んできており、ペイパルの利益はアメリカシティグループを上回っており、アント・グループの利益はクレディ・スイスと同水準となっています。

さらに株式時価総額ではより大きさが目立ち、ペイパルの約2300億ドルは日本のメガバンク3社合計である約1300億ドルを7割上回っており、アント・グループは新規株式公開(IPO)を予定し、時価総額は米銀2位のバンク・オブ・アメリカ(約2200億ドル)に迫る2000億ドルが目標となっています。

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