トヨタ、手元資金8兆円

トヨタの連結貸借対照表によれば、手元資金は20年3月期末で5.7兆円弱となり、リーマン直前の08年3月期末の2.3兆円から約2.5倍に増えているようで、手元資金を月商で割った手元流動性比率は約2.3カ月分となり、グローバル製造業では約5カ月のソニーには及ばないとはいえ、1~1.5カ月程度のコマツやキヤノン、日立製作所などと比較すると十分な数字となっています。

しかもトヨタは市場流動性が高い国債を多く持っているのだそうで、こうした金融資産を含めると足元の資金量は8兆円程度まで膨らむのだとか!!

4月に1兆2500億円を国内金融機関から借り入れたとはいえ、21年の早い段階で世界の新車需要が前年並みに戻ることを前提に、取引先の資金繰り悪化への備えも一定程度織り込んでいたようですね。

複数の企業が業績予想の公表を見送る動きが出ているなか、一部ではあるとはいえ、トヨタが業績予想を発表したのは、本当にすごいことで、豊田章男社長はオンライン会見で「トヨタが基準を示すことで、自動車産業への波及効果や他業種への悪影響を避ける一助になるのでは」と述べ、さすがは日本を代表する企業と言えますよね。

なにせ世界の製造業の在り方を変えたとすら言われるトヨタの製造業での生産工程であるトヨタ生産方式を生み出した企業なわけですから、このような有事であってもビクつくようなことはありませんよね。

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