クラウド融資に個人マネー

インターネットを通じて不特定多数の人から資金を募るクラウドファンディングに、個人の投資マネーが集まっているのだそうで、マイナス金利が長引く日本において不動産や太陽光事業向けに利回り狙いの融資が増加しており、大手4社の貸付残高が2019年12月末で合計763億円強となり、1年前よりも約3割も増えたのだそうです。

これまでのクラウドファンディングなどは、文化財の保護や学術研究向けの寄付金集めであったり、これまでにない新製品に対する応援的な側面が強かったのですが、実際のところ個人の投資マネーの受け皿としての側面が大きくなってきているようで、富士キメラ総研によれば、2019年のクラウドファンディングの市場規模は国内で1775億円となったようで、そのうちの9割を「ソーシャルレンディング」とも呼ばれる融資型が占めているのだそうです。

ソーシャルレンディングというのは、ネット上でお金を借りたい人や企業とネット上でお金を貸したい人や企業を結びつける融資仲介サービスで、簡単に言えば金融機関を介さないお金の貸し借り。

まず、ソーシャルレンディング運営会社は、資産形成、資産運用および投資をしたい投資家の方々から集めたお金を、様々な目的でお金を借りたい企業や個人に貸付を行い、お金を借りた企業や個人はあらかじめ定められた通りの期間および一定の利息を付して返済を行い、ソーシャルレンディングの営会社を通じる形で、その返済された元本と利息が当初の出資額に応じて投資家に分配されることになります。

ソーシャルレンディング最大手であるSBIソーシャルレンディングでは、12月末の融資残高が371億円と1年前より14%増えたのだそうで、これは家計簿アプリの利用者やグループ証券会社の顧客に対して利用を呼びかけたのだそうです。

もともと賃貸マンション開発などでは物件の完成前であれば、銀行からの借り入れが受けづらく、その結果クラウドファンディングで融資を求める事業主が増えてきているのだそうです。

11年3月からの累計償還額に占めるデフォルト率は、19年9月末までで0.17%、延滞率は0.02%で、融資案件ごとに償還までの期間や担保の有無、融資先の財務状況などで利回りが決まるのですが、最もリスクが高い案件でも利回りは年10%程度。

少額で始められ、運用の手間もなくちょっとした小遣い稼ぎだと考えると、クラウドファンディングは、株式やFXなども手軽に入りやすく、人気を集めるのもむりからぬところですよね。

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