物価の安定を目標に
2019年7月30日
日本銀行は、日本の経済を金融政策の面からコントロールすることから「物価の番人」とも呼ばれていて、この金融政策において最も重要な目標が「物価の安定」ということになります。
よく物価が高い、安いということが議論の対象となっていたりしますが、実際のところ物の価値が変わっていると言うわけではなくて、変わっているのはお金の価値のことなんですよ。
例えば、パンがあったとして、このパンの値段が100円だろうが、120円だろうが、食べればお腹がいっぱいになりますよね。
100円だった時のパンはお腹がいっぱいにならず、120円になったらお腹がいっぱいになったなんて聞いたことありませんからね。
つまり、物価が高い・安いというのは、お金の価値が上がった・下がったということであり、このお金の価値が急激に上がったり、下がったりすると経済活動自体が大きな影響を受けてしまうので、これをさけるために日銀は物価の安定を重要な目標として掲げているのです。
だったら、物価を一定にしておけばいいのではないか??と思われますよね。
基本的に景気がいいと経済活動が活発になり、企業の生産や個人消費が増え、それにともなって物価や金利、株価なども上昇します。
逆に、景気が悪いと経済活動が停滞し、企業の生産や個人消費が減少し、物価や金利、株価などは下落、賃金も低い水準にとどまり、失業率が高くなります。
つまり物価があがるということは、景気がいいということでもあるので、その物価上昇率がまったく変動しない場合、景気がいいとは言えず、日銀は緩やかに物価が上がる状態を目指して物価を安定させようとするのです。
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