固定資産税の減税拡大?

政府・与党が4月の緊急経済対策に盛り込む減税措置の調整に入り、まず新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受ける中小企業を主な対象にした施策から検討を始め、固定資産の減税措置の対象を広げて恩恵を受けやすくするほか、税金の納付期限の延長を認めて資金繰りを支援するようですね。

中小企業が生産性向上に必要な機械や検査工具、空調設備などに投資すると、固定資産税が3年間ゼロになる制度があるのですが、この対象範囲を拡大し、建物にかかる固定資産税も減税対象にする案が有力となっているようで、固定資産税は赤字企業であっても納める必要があることから、この部分の税金を減免できれば負担軽減効果が大きいと見込まれています。

とはいえ、固定資産税の軽減についてはちょっとずれているような気もしますよね。

そもそも固定資産税は毎年市町村に納める税金の一つで地方自治体の重要な財源になっていますから、この減税によって減る地方の税収を穴埋めする方策も練る必要があるうえ、固定資産を持てない人には何らメリットのない施策ですから、有利となるのは固定資産をたくさん持っている大企業となるわけで、中小企業の救済策には全くなりません。

また、コロナウイルスの影響は経済の縮小、人の流動の減少ですから、大きな影響を受けるのは飲食業やサービス業が最も多いわけで、個人経営の飲食業やサービス業には固定資産なんてほぼないでしょうし、多くは賃貸などで営業しているでしょうから、負担軽減にすらならないですよね。

また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済対策として、与野党で消費税率引き下げの議論が浮上しており、最も有効な対策は5%への減税だとも言われています。

その一方で、減税実施までの期間の消費を支えるため、現金給付が必要かもしれないという声も出ているようですが、支給額が1万円程度となるようではなにもかわりませんし、思い切った決断を行って欲しいものですね。

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